SEO・GEO教科書 · Lesson 03
検索意図とキーワード設計:どのページを作るかを決める
「何のページを作るか」を思いつきではなく検索意図から決める方法です。意図の4分類、Search Consoleのクエリから穴を見つける手順、1ページ1意図の原則、キーワードの食い合い(カニバリゼーション)の直し方を扱います。
作るべきページと、作らなくていいページを、根拠を持って選び分けられるようになる。
このレッスンで扱うこと
- 検索意図の4分類(知りたい・したい・行きたい・買いたい)とページ形式の対応
- Search Consoleの検索クエリから「答えの無いクエリ」を見つける手順
- 1ページ1意図の原則と、詰め込みすぎたページの分け方
- 同じ意図のページが複数ある状態(カニバリゼーション)の見つけ方と統合の判断
検索意図の4分類
検索意図とは、そのクエリを入力した人が本当に達成したいことです。同じ「SEO」という語でも、意味を知りたいのか、業者を探しているのか、ツールを使いたいのかで、求められるページの形はまったく違います。作るページの形式は、キーワードではなく意図から決めます。
| 意図 | 検索している人の状態 | 求められるページの形 | クエリの例 |
|---|---|---|---|
| 知りたい | 言葉の意味や仕組みを理解したい | 定義と要点を先に出す解説ページ | 「GEOとは」「Core Web Vitals 意味」 |
| やりたい | 手順を知って自分で実行したい | 手順を番号付きで並べた実務ページ | 「robots.txt 書き方」「サイトマップ 送信 方法」 |
| 選びたい | 複数の選択肢から決めたい | 条件つきの比較表と選び方の基準 | 「SEOツール 比較」「AI可視性ツール 料金」 |
| たどりつきたい | 特定のサイトやページに行きたい | そのブランド・サービスの公式ページ | 「Search Console ログイン」「サービス名 料金」 |
意図を確認する最も確実な方法は、実際にそのクエリで検索して、上位のページの形を見ることです。 比較表が並んでいれば比較が求められており、手順の記事が並んでいれば手順が求められています。 Googleが現に上位に出しているものは、そのクエリに対する現時点で最も具体的な答えです。[出典: ユーザー第一のコンテンツの作成]
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同じテーマでも、意図が違えばページは別になる
「知りたい」向け
定義ページ
- 冒頭に定義の1文と要点3つ
- 用語の対応表と誤解の解消
- 詳細は個別ページへリンク
- 更新頻度は低くてよい
「やりたい」向け
手順ページ
- 冒頭に完了条件と所要時間
- 番号付きの手順と画面の説明
- つまずいたときの分岐
- 仕様変更のたびに更新が必要
作るページをデータから決める
次に作るページは、思いつきではなくSearch Consoleの検索パフォーマンスから決めます。すでに表示回数が出ているクエリは、Googleが自分のサイトを「そのクエリに関連あり」と判断している証拠だからです。関連ありと見られているのに答えるページが弱い箇所が、最も早く動きます。
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Search Console「検索パフォーマンス」で見る4つの数値
search.google.com/search-console/performance
検索パフォーマンス
検索タイプ: ウェブ日付: 過去 3 か月間合計クリック数
1,2841
合計表示回数
42,9102
平均CTR
3.0%3
平均掲載順位
18.44
| 上位のクエリ | クリック数 | 表示回数 | CTR | 掲載順位 |
|---|---|---|---|---|
| seo 対策 とは | 312 | 9,840 | 3.2% | 8.1 |
| geo 生成ai 最適化 | 204 | 6,120 | 3.3% | 12.4 |
| search console 使い方 | 168 | 11,300 | 1.5% | 24.7 |
| core web vitals 基準 | 96 | 4,410 | 2.2% | 19.2 |
- 1クリック数=検索結果から実際に訪問された回数。施策の最終的な成果はここで見る。
- 2表示回数=検索結果に出た回数。ここが増えていれば、まだクリックされていなくてもインデックスと関連性は前進している。
- 3CTR=クリック数 ÷ 表示回数。表示回数が多いのにCTRが低いページは、タイトルと説明文が検索意図に答えられていない。
- 4掲載順位=表示されたときの平均順位。ページ単位で見ると、あと少しで1ページ目に届くページが見つかる。
- 5「クエリ」タブ=実際に検索された語。表示回数はあるのに答えるページが無い語が、次に作るページの候補になる。
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Search Consoleから次に作るページを決める手順
- 1
検索パフォーマンスを開き、期間を直近3か月にする
データが少ない場合は6か月。クエリタブを表示回数の多い順に並べる。
- 2
表示回数が多く、CTRが低いクエリを抽出する
表示はされているのにクリックされていない=答えられていない、または答えが伝わっていないクエリ。
- 3
各クエリに対応するページを確認する
クエリをクリックして「ページ」タブを見る。対応ページが無い、または意図の違うページが出ているものを印を付ける。
- 4
実際にそのクエリで検索し、上位ページの形式を見る
定義なのか、手順なのか、比較なのか。求められている形式を確認する。
- 5
既存ページを直すか、新規に作るかを決める
近い内容のページがあるなら直すほうが早い。まったく無い場合だけ新規に作る。
- 6
そのページが答える質問を1文で書く
書けない場合は意図が絞れていない。ここで書いた質問文が、後の見出しと冒頭の直答になる。
サイトを作ったばかりでデータが無い場合は、この手順は使えません。その場合は、自分の扱うテーマで 読者が実際に口にする質問を10個書き出し、それぞれに1ページずつ当てるところから始めます。 データが貯まったら、この手順に切り替えてください。
1ページ1意図の原則
1つのページが答える質問は1つに絞ります。複数の意図を1ページに詰め込むと、どの意図に対しても中途半端な答えになり、結果としてどのクエリでも上位に出ないページになります。
判断の基準はキーワードの数ではありません。そのページが答える質問を1文で書けるかどうかです。 「GEOとは何か、どう実装するか、どのツールを使うか」を1ページに書こうとすると、この1文が書けません。 その場合は3ページに分け、定義ページから実装ページとツールページへリンクします。
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ページを分ける/分けない の判断
やること
- 答える質問が1文で書けるところまでページを分ける
- 分けたページ同士を相互にリンクし、どこから入っても迷子にならないようにする
- タイトルと見出しを、そのページが答える質問に合わせる
- 同じ意図の内容が複数ページに散っている場合は1本に統合する
やらなくていいこと
- 検索数の多いキーワードを1ページに詰め込む
- 意図の違う内容を「網羅性」の名目で1ページにまとめる
- 同じ内容を、キーワードだけ変えた別ページとして量産する
- 分けたページ同士を相互リンクせず、孤立させる
タイトルは、そのページが答える質問と一致させます。Googleは検索結果のタイトルリンクを ページの内容に応じて書き換えることがあり、書き換えを減らすにはページ内容と一致した簡潔なtitleを付けるのが基本です。[出典: タイトルリンクを管理する]説明文(meta description)も同様に、そのページの答えを要約したものにします。[出典: スニペットを管理する]
同じ意図のページが複数あるとき
同じ検索意図に対して複数のページがある状態を、キーワードの食い合い(カニバリゼーション)と呼びます。どのページも中途半端な順位で止まる、Googleが出すページが日によって変わる、といった形で現れます。
| 見つけ方 | 手順 | 判断 |
|---|---|---|
| 検索パフォーマンスから | 1つのクエリを選び「ページ」タブを開く。複数ページが表示回数を分け合っていないか見る | 上位1本に集中していれば問題なし。分散していれば候補 |
| サイト内検索から | 検索エンジンで site: 指定+対象キーワードで検索し、自サイトの何ページが出るか見る | 同じ意図のページが3本以上出るなら統合を検討 |
| URL検査から | 対象URLの「Googleが選択した正規URL」を確認する | 自分の意図と違うURLが選ばれていれば、canonicalか内容の重複が原因 |
統合すると決めたら、残すURLを1つ選び、他のページからは301リダイレクトするか、 canonicalで残すURLを指定します。内容は捨てずに、残すページに統合します。[出典: 重複した URL を統合する]リダイレクトの実装はレッスン04、 統合後のサイト構造の整理はレッスン06で扱います。
一方で、Googleが意図ごとに別々のページを正しく出し分けられている場合は、無理に統合する必要はありません。 食い合いは「同じ意図なのに分散している」ことが問題であって、ページ数が多いこと自体は問題ではありません。
次に作る3本を決める
このレッスンの成果物は、次に作る(または直す)3本のページと、それぞれが答える質問文です。ここが決まっていれば、レベル2の実装レッスンは手を動かすだけになります。
| 決めること | 書き方の例 |
|---|---|
| 対象のクエリ | 「robots.txt AIクローラー 書き方」(表示回数320・CTR 0.6%) |
| 答える質問(1文) | AI各社のクローラーをrobots.txtで許可・拒否するにはどう書くか |
| 意図の分類 | やりたい(手順) |
| ページの形式 | ボット名の一覧表+そのままコピーできる記述例+各社の公式説明へのリンク |
| 既存か新規か | 既存の解説ページに手順セクションを追加(新規は作らない) |
次のレベル2では、技術的な土台(レッスン04)、本文の書き方(レッスン05)、 サイト構造(レッスン06)、AIクローラーへの対応(レッスン07)の順に実装していきます。
到達チェックリスト
次の項目を自分のサイトで確認できたら、このレッスンは終わりです。1つでも「まだ」がある場合は、次のレッスンに進む前にそこを埋めてください。
- 主要ページ5本について、それぞれ想定する検索意図を1文で書き出した
- Search Consoleで表示回数はあるのにクリックが少ないクエリを10件抽出した
- 同じクエリで複数ページが表示されている状態がないか確認した
- 次に作るページを3本決め、それぞれ答えるべき質問文を1つずつ書いた
よくある質問
キーワードは月間検索数の多いものから狙うべきですか
検索数だけで選ぶと、答える内容が自分のサイトにない領域まで手を広げることになります。実務では、すでにSearch Consoleで表示回数が出ているクエリ(=Googleが自分のサイトを関連ありと判断しているクエリ)のうち、対応するページが弱いものから着手するほうが早く反応が出ます。検索数の多い一般語は、そのあとで狙う対象です。
検索意図はどうやって確認しますか
実際にそのクエリで検索し、上位に出ているページの形式を見るのが最も確実です。比較表が並んでいれば比較を求められており、手順の記事が並んでいれば手順が求められています。Googleが実際に何を上位に出しているかは、そのクエリに対する現時点の答えとして最も具体的な情報です。
1つの記事に複数のキーワードを入れてはいけませんか
入れてはいけないということはありません。問題になるのは、意図の異なるクエリを1ページに詰め込んだ結果、どの意図にも中途半端にしか答えられなくなる場合です。判断の基準はキーワードの数ではなく、そのページが答える質問が1つに絞れているかどうかです。
カニバリゼーションは必ず直すべきですか
同じ意図に対して複数ページがあり、どれも順位が伸びていない場合は統合を検討します。一方で、Googleが意図ごとに別々のページを正しく出し分けられている場合は、無理に統合する必要はありません。統合する場合は、残すURLへ301リダイレクトするか、canonicalで代表URLを指定します。
Sources · 一次情報
- SEO スターター ガイド(Google 検索セントラル)
- 有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成(Google 検索セントラル)
- Google 検索結果のタイトルリンクを管理する(Google 検索セントラル)
- スニペットを管理する(Google 検索セントラル)
- 重複した URL を統合する(Google 検索セントラル)
- 検索パフォーマンス レポート(検索結果)(Search Console ヘルプ)
- Saramin increases organic Search traffic 2X by investing in SEO(Google 検索セントラル 成功事例)